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2008年3月25日 (火)

五日市憲法の道 ウォーキング

よし。「五日市憲法の道」を歩こう。この道は、ワタシが勝手にコースを作ったもの。まぁ、「頭力」と「体力」を一緒に鍛えちまおうという企画であります。(ぱちぱち。)

武蔵五日市駅を9:09分にスタート。檜原方面に歩く。約460歩で「東町信号」。ここは、檜原街道の起点。秋川街道との分岐の場所でもあります。この交差点を過ぎて、看板を左に入る。

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五日市勧能学校の跡地。五日市憲法の起草者「千葉卓三郎」が教員をしていた学校。彼は明治12年頃から大久野や草花、川口の学校を転々とし明治13年(1880)4月下旬から五日市に下宿し勤め始めました。

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この学校は、民権活動家の集まる場所になっていたようで、ここの教員をし、後に衆議院議員、小田急電鉄を作った「利光鶴松」の手記(五日市図書館にあります)には・・・

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「・・・勧能学校は公立小学校なれども実際は全国浪人引受所と云うの形ににて、町村の公費を以って多くの浪人を養い、県の学務課より差向けたる正当の教員は片端よりいじめて追い出し、県に於いても止むを得ず放任せるより。勧能学校は全く浪人壮士の巣窟となれり。余等教員の月給は教員之を取るにあらず。有志の寄付金と合わせて一団として、是を以って雲集し来れる浪人壮士の接待に充つるなり。而して、教員も又其浪人壮士と一切の生活を共同にするなり故に、勧能学校には共産主義が実行されたる訳なり。・・・」

檜原街道に戻り、再び檜原方面に進む。西東京バスの車庫。

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ここが、かつて内山安兵衛の屋敷だったところ。安兵衛は、深沢権八とともに五日市民権運動のリーダーで、五日市学芸懇談会の「名主」も勤めていた。この屋敷は「内山梁山泊」とも呼ばれ、民権家や壮士たちがたむろしていたそうです。彼のことは、「内山安兵衛-西多摩の名望家」(吉田聡/発行 多摩文化第18号1966年10月抜粋発行 多摩文化研究会)に詳しい。この本も、五日市図書館にあります。屋敷の見取り図までついています。

内山家は、もともと五日市の人でなく、祖先は内山信濃守で、一族で内山遠江守が城山で戦死後に土着したのだそうです。四代目安兵衛の時に五日市名産の「黒八丈」を京都で商い財をなし、次々に山林を買収して膨大な富を蓄積していきました。林業経営のほか鉄道の経営も行い、「五日市鉄道」を作る際にも発起人となっています。

安兵衛と深沢権八はとても仲がよく、共に政治に興味を持ち、板垣退助が刺されたときに見舞いにも行っています。後に、カトリックに入信をします。

彼の墓は、「ともづり最中」の看板がある内野屋を入り、突き当りを右に進んだ、秋川を見渡す一角にあります。ブロンズの十字架は、フランスから取り寄せたもの。

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来た道を戻り、すぐを左に入ると、阿岐留神社の裏を過ぎ道なりに進むと檜原街道に戻る。五日市出張所入口信号。信号のところにある「栗原呉服店」は、かつての「土屋勘兵衛」の屋敷。やはり、五日市民権運動の中心人物。神奈川県会議員にもなりました。住所は、なんと五日市1番地。下土屋と呼ばれていた。

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栗原呉服店の一角は「きれ屋」というショップになっていて、オリジナルの手拭いを購入できたり、珈琲を飲めたり出来ます。

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隣に立つ「りそな銀行」は、彼の実弟で、土屋権左衛門に養子に行った「土屋常七」の屋敷跡。上土屋と呼ばれていた。五日市銀行の頭取、酒造業、織物仲買商などを営んでいた。彼らの墓は、五日市の開光院にあります。

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檜原街道を進み、五日市警察署の裏手の「五日市郷土館」に。

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ここの二階には、五日市憲法関連の資料が展示されています。勧能学校の卒業証書もありました。顔写真は、深沢権八。

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庭には、「旧市倉家住宅」が。

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中に入ると、囲炉裏が切ってあって、いつも火が入っています。今日は、まだ火をつけたばかりで、少し煙い。お茶を出してくれます。おすすめのスポット。いま雛人形が飾られています。

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郷土館の近くの五日市高校沿いに小道を登ると、開光院に入る路地が。開光院は、臨済宗建長寺派の寺。開創は、文安5年(1448)。本尊は文殊菩薩。【10:00分・3969歩・155kcal・3.09km】

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高台にあるために東に開けた眺めが気持ちがいい。

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この寺の裏山で、利光鶴松さんが、同じ勧能学校の教員三人から「大阪事件」の資金調達として強盗(M作戦)への参加を求められた。

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入口の左手に「土屋常七」の碑もたっている。

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きた道を戻り、五日市中学校に。ここの西端に立っているのが「五日市憲法草案の碑」。

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碑文には草案からの条文が書かれています。

五日市憲法草案抜粋

45日本国民ハ各自ノ権利自由ヲ達ス可シ 他ヨリ妨害ス可ラス 且国法之ヲ保護ス可シ

48凡ソ日本国民ハ日本全国ニ於テ同一ノ法典ヲ準用シ 同一ノ保護ヲ受ク可シ 地方及門閥若クハ一人一族ニ与フルノ特権アルコトナシ

76子弟ノ教育ニ於テ其学科及教授ハ自由ナルモノトス 然レドモ子弟小学ノ教育ハ父兄タル者ノ免ル可ラサル責任トス

77府県令ハ特別国法ヲ以テ其綱領ヲ制定セラル可シ 府県ノ自治ハ各地ノ風俗習例ニ因ルモノナルカ故ニ必ラス之ニ干渉妨害ス可ラス 其権域ハ国会ト雖モ之ヲ侵ス可ラサルモノトス

86民撰議院ハ行政官ヨリ出セル起議ヲ討論シ又国帝ノ起議ヲ改竄スルノ権ヲ有ス

194国事犯ノ為ニ死刑ヲ宣告ス可ラス 又其罪ノ事実ハ陪審官之ヲ定ム可シ

あきる野市教育委員会の説明の看板には

あきる野市の文化財 五日市憲法草案の碑
所在地 あきる野市五日市四〇九番地二

五日市憲法草案は、明治一四年に深沢権八を中心とする五日市学芸講談会の有志と、宮城県栗原郡白幡村(現栗原市志波姫)に生まれ、五日市勧能学校の教師としてこの地を訪れていた千葉卓三郎が中心となって起草した私擬憲法草案です。東京経済大学教授であった色川大吉氏らによって、昭和四三年に深沢家の土蔵から発見されました。司法、立法、行政の三権分立が明確に規定され、国民の権利に多くの条文がさかれているなど、自由民権思想に溢れた非常に民主的な内容であり、他の民間草案の中でも屈指のものです。

昭和五四年、この私擬憲法草案を生み出したこれら先人の偉業を顕彰し、後世の人々に広く知ってもらうため、千葉卓三郎の生地宮城県志波姫町(当時)、起草地である五日市町(当時)、墓所の仙台市の三カ所において同時に碑を建設することとなり、この碑は地域の人々の協力のもと、五日市憲法草案顕彰碑建設委員会によって建てられました。

正碑には最もよくその特色を現わす抜粋文六カ条が、副碑背面には学芸講談会の会員三〇名の姓名が刻まれています。

平成一七年一一月一五日設置 あきる野市教育委員会

ここから、一路、深沢の「深沢家土蔵」まで進む。中学校の後ろの道を行くと五日市小学校に続く。裏の細道を道なりに進み、深沢方面に。渓流にそって遡る。聞こえるのは、川の流れの音と小鳥たちの声。そのなかをただ歩く。

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深沢小さな美術館」を過ぎると、左手に寺が。臨済宗建長寺派の「東照山 真光院」。

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本尊は釈迦牟尼如来。創立は文明18年(1486)。大田道灌が開基と伝えられている。寺門も道灌と同じ桔梗の門。深沢権八と親しかった住職が、中島元徴で、権八、安兵衛たちと自由党解党後の厳しい時代にに仏教演説を行う結社として「憲天協会」を作り、政談演説等を行っていた。鶴松の手記には、この結社は、仏教演説や衛生演説を隠れ蓑にした偽装結社であったと記している。

寺の隣が「深沢家」。門のくぐり戸からなかに。

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広い庭の片隅に、土蔵が。この土蔵から憲法草案が発見されたきっかけになったのも利光鶴松の手記。深沢家がこの地域の民権活動の拠点で、法律書等西洋の出版物を含めた本を買い集め、私設図書館のようであり、若者たちに開放していたとの記述があったからといわれています。

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この土蔵も、平成6年に修理が行われています。

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母屋は、小金井の会社に買い取られて移設されました。

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東京都の史跡になっている。庭には、東京都教育委員会の説明文が立っています。

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裏手の山際に墓地が。東の向くように深沢権八の墓が立ちます。墓石には、「権八深沢氏墓」と彫られています。

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墓地からは、東に開けた山並みが遠望できる。

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来た道を一気に戻る。そして五日市図書館がゴール。【11:42分・13328歩・624kcal・11.45km】

ここの二階の資料室には、自由民権関連の書籍を集めたコーナーがある。秩父事件をはじとした自由民権に関係する本が整理され集められている。

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ちょうど、半日のウォーキングコース。頭も身体も少し活性化したところで、休憩をしたい方は、地元民御用達のそば屋「金巴楼」に行くか、やはり地元派「音羽寿司」(すし屋なんだけど、中華から定食、なんでもありの老若男女カムカムのお店)、洋食の「キッチン シオン」か。夕方なら、これまた地元民で一杯の居酒屋「美松」。 

いけないいけない。駅前の名店「やまねこ亭」がありました。評判のカレーとコーヒーで電車の時間を調整するのもいいですね。

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