牛方人形 岩手県九戸郡
古道具屋さんで見つけた牛の郷土玩具。桐の共箱もちゃんと付いていました。
岩手県九戸郡久慈町の「牛方人形」。牛の胴体の下に、きちんと製造者の「一括表示」が張られていました。それによると岩手県九戸郡久慈町の野場百太郎さんが製造したことがわかります。価格も「五拾円」也であります。
棒をもち牛を追う、おじさんの風情がいい。昔、この地方には牛が多く飼われていて、岩手県中央部は馬を利用し、北上山地近くでは、牛を利用していたそうです。そうした牛たちを追いの人がいて、牛方と呼ばれていたそうです。「南部牛追歌」もそうした人たちに歌い継がれてきた歌だそうです。塩や雑貨を運び、年貢を運ぶのも牛方の役割。年貢を払えない人たちは、年貢かわりに娘を売らざるをえなくて、歌詞にある「沢内三千石 およねのでどこ 枡で計らで 箕(身)で計る」の「およね」は、そうした娘たちのことを歌っています。
「牛方節」というのもありました。岩泉町に伝わる歌の歌詞は・・・
朝の出がけに サーア 山々見ればさ ド 霧のかからぬ山もない コラサンサァーエ(シークハァーイ)
赤もよいよい サーア 高白もよいがさ ド 中の背赤コがなおかわいい コラサンサァーエ
藪川街道に サーア つかの沢がなからさ ド 通る牛方に宿がない コラサンサァーエ (岩手県立博物館の資料より)
このおじさんの顔つきがいいね。ちょっといじわる感がでているところも味がある。
最近のJAPANは、牛方というより「人方」の方が、こすくなって、いろんな手管(成果主義だとかMBOだとか)を使いながら死なない程度に「活用」してくれるものだから、牛くん以上に、お病気の人が増えたりしている。そして、哀愁の日本は、「100年ぶりの経済危機」とかいいながら、「他人のことなんかほっておいて自分のことをちゃんと考えないと、大変だよ」と江戸時代以来の方法で、もっと「活用」をお考えになっています。
乳もでない。
酒も反芻できればいいかもね。コラサンサーエ。
合掌。
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